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NEC Visionary Week みどころ紹介 全体編
先行きが見えない、VUCAの時代にこそ必要とされる「未来の共感」

EVENT OVERVIEW 開催概要

  • 形態
    事前申込制によるオンラインイベント
  • 開催日時
    ライブ配信 9/13(月)~ 9/17(金)
    オンデマンド配信 9/13(月)~ 9/30(木)

共に未来を思い描き、ビジョンを語り合い、共感する未来を目指して

 世界的な分断をもたらした新型コロナウイルスの脅威、地球温暖化や自然破壊などの環境問題、そして経済や教育の格差拡大など、いま世の中には、さまざまな課題が立ちふさがっている。

 そこで必要とされるのは、さまざまな立場の人々の知恵と力を連携させた「未来の共感」だ。

 不安定で先行きが見えない時代だからこそ、多様性を持った人々や企業・組織が、共に未来を思い描き、ビジョンを語り合い、共感しながら新しい未来をつくりあげていくことが必要なのではないか――。

 こうした考えのもと、NECでは新たな取り組みに挑戦していくとともに、長年開催していた「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO(iEXPO)」を、昨年(2020年)から「NEC Visionary Week」へとリニューアルした。

 「NEC Visionary Week」は、時間や距離の制約を受けず、国内外の産官学・生活者など多様なステークホルダーが連携するオンラインイベントとなった。今後100年以上続くサステナブルな社会のあり方やビジョンを世界中の人々と共に考え、つくりあげていくことが大きな目標だ。

いま私たちに求められている「Purpose(存在意義)」とは何か

 2021年の「NEC Visionary Week」も、厳選した45のセッションをオンライン上で開催することが決定している。ここでは、その中から注目のセッションをいくつかピックアップしてご紹介したい。

 まず本イベントの口火を切るのが[KN-01] 「未来の共感」を創る(9月13日)だ。NEC 代表取締役 執行役員社長 兼CEOの森田 隆之と東京大学FoundX ディレクター 馬田 隆明氏による対談で、その中身は、今回のイベント全体のテーマでもある『「未来の共感」を創る』。

(左)NEC 代表取締役 執行役員社長 兼 CEO 森田 隆之
(右)東京大学 FoundX ディレクター 馬田 隆明 氏

 現在、NECは120年を超える歴史の中で培ってきた、技術や実装力を生活者の価値に転換し、社会に継続的に届けていくことを存在意義とする「Purpose経営」を強く打ち出している。NECは産業界、官公庁、研究・学術分野とのコラボレーションを通じてテクノロジーの可能性を広げ、正しい方向へとステークホルダーをリードすることで、Purposeの実現を目指している。

 対談では、「未来を実装する」の著者である馬田氏を迎え、テクノロジーの社会実装を成功させる方法や、より良い社会をつくっていくための考え方を議論する。産業界、学術分野に期待される役割をどのように捉えているのか、また、本セッションを通じて社会実装を進めるためのヒントをいかにして導き出すのかが興味深いポイントとなる。

 また「未来の共感」という観点では、NEC未来創造会議によるセッションも行われる。

 2050年に「人が生きる、豊かに生きる」社会を実現するべく、2017年に始動したNEC未来創造会議。ここでは文字通り未来創造に向け、「実現すべき未来像」と「解決すべき課題」、「その解決方法」を構想すべく、国内外のさまざまな分野の有識者を招いた議論が重ねられてきた。

 特に昨年からは、新型コロナウイルスで浮き彫りになった分断を乗り越え、自己/他者、公/私といった対立から脱するために、持続可能な未来に向けた人と社会の新たな価値基準「New Commons(共有財)」の創出を試みている。

 その1つの集大成となるのが[PD-20] NEC未来創造会議「未来の共感」は"New Commons"から生まれる(9月16日)というセッションだ。建築家の豊田 啓介氏、経済思想家の斎藤 幸平氏、アーティストのスプツニ子!氏といったそうそうたる有識者たちが、New Commonsとはいかなるものなのか、その社会実装をどう実現していくかなどに、深く切り込んでいく議論が展開されるはずだ。

(左)豊田 啓介 氏(建築家/noizパートナー/gluonパートナー/東京大学生産技術研究所客員教授)
(中)斎藤 幸平 氏(経済思想家/大阪市立大学大学院 経済学研究科 准教授)
(右)スプツニ子! 氏(アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授/TEDフェロー)

地球と共生して未来を守る。世界中の人々の健康に貢献する。

 「環境」分野で興味深いのが[KN-03] 「地球と共生して未来を守る」脱炭素社会を目指して(9月15日)というセッションだ。

 脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きして実質ゼロにするカーボンニュートラルな考え方を指す。欧州を中心に各国が脱炭素社会、環境負荷に責任を持つ社会実現へ転換が迫られている今、日本企業も決して避けては通れない課題だ。

 NECは2021年6月、気候変動対策をさらに加速するため、2030年度までの温室効果ガス削減目標を従来の2017年度比33%減から同年度比55%減に引き上げた。また、事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟。国内外の拠点で消費する電力を2050年までに100%再生可能エネルギーとすることも目指している。

 今回のセッションでは、こうしたNECの取り組みや国内外の動向も踏まえながら、脱炭素社会に向けて企業や自治体が取り組むべき責任、テクノロジーが貢献できることなどが活発に議論される。

 次に「暮らし」の観点では[KN-06] グローバルヘルス ~ワクチン配布の最前線~(9月16日)も注目のセッションの1つだ。

 先進国では人口の大半の新型コロナワクチン接種が進む一方、低中所得途上国では僅かな人にしか届いておらず、COVAXをはじめとしたさまざまな団体の支援を受けながらワクチン接種を進めている状況だ。このようなヘルスケアの格差を解決するべく、世界中の人々に等しくワクチンが行き渡るための行動やテクノロジーが求められている。

 本セッションでは、ワクチン配布の最前線で奮闘するリーダーたちから、現状の課題や将来のパンデミックへの対応が発信されることになるだろう。

未来への光明を見出すための大きな第一歩

 「社会(仕事・コミュニケーション・都市)」というテーマからは、[KN-05] 航空業界のデジタル変革 ~心に残る顧客体験創出へ~(9月16日)というセッションを取り上げたい。

 新型コロナウイルスにより航空業界全体が大きな岐路を迎えた今、旅行のスタイルをどのように変え、どのような顧客体験価値を生み出すのかが、今後の重要な課題となっている。

 その1つのヒントとなるのが、成田国際空港で進められている新たな搭乗手続きシステム「Face Express」だ。NECの顔認証技術を活用したこの新システムでは、旅客がチェックイン時に顔写真を登録すると、保安検査場入口や搭乗ゲートなどをそのまま通過できるようになる。

 この新たな顧客体験価値に注目したスターアライアンスでは、搭乗ゲートやVIPラウンジでの顔認証を活用したシームレスなサービスを欧州地域の複数の空港へ導入中だ。トランジットなどの利便性向上はもちろん、将来的には空港内外の買い物や食事も顔パスで決済ができるサービスが期待される。

 セッションでは、こうしたDigital IDや生体認証といった最新デジタル技術を活用した取り組み事例、航空業界における今後の可能性などがひも解かれることになるだろう。

 コロナ禍が依然として継続する中、世界中の人々が改めて、互いの価値観や文化の尊重、コミュニケーションの大切さ、真の幸福の追求に向けた対話の重要性を実感する時代となっている。「NEC Visionary Week」が呼びかける「未来の共感」に向けた活発な議論は、そこに光明を見出すための大きな第一歩となっていくに違いない。

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