NEC Visionary Week みどころ紹介 社会と暮らし編
数々の社会課題を克服し、未来に向けた持続的なまちづくりへ
台湾デジタル大臣のオードリー・タン氏が登壇
加速する少子高齢化や労働人口の現象、地方の過疎化と都市への人口集中、社会インフラの老朽化など、さまざまな社会課題に直面している日本。これらの社会課題の克服に向けてNECでは、デジタル技術も活用しながら、安全・安心な暮らしと、効率的で公平なサービスや移動の自由を提供することで、もっと自由に、安心して人の能力を最大限に発揮できるまちづくり(スマートシティの実現)に向けた取り組みを進めている。
「NEC Visionary Week」では、まちづくりに関連するセッションを数多く開催。未来のまちづくりに向けたヒントをさまざまな観点から提示する。
その目玉のセッションの1つが台湾のデジタル大臣であるオードリー・タン氏とNEC取締役会長の遠藤 信博が登壇するセッション[KN-02] Well-beingな未来の実現 ~デジタル活用の課題と展望~(9月14日)だ。皆がWell-beingを感じられる社会とは?その実現に向けてどのような課題が考えられ、どのようなステップで何を取り組んでいくべきか?その過程でデータとデジタルはどのような役割を果たすのか?オードリー・タン氏と遠藤が大いに語り合う。
英エコノミストグループが「世界60都市の安全性指数ランキング」を披露
英エコノミストグループが登壇するセッション[PD-06] 安全な都市~明日とその先の未来を見据えて~(9月14日)も注目のセッションだ。本セッションでは、同グループが作成している報告書「Safe Cities Index 2021(世界の都市安全性指数ランキング)」のハイライトを解説する。このランキングは、東京と大阪を含めた世界の主要60都市を対象に「サイバーセキュリティ」「医療・健康環境の安全性」「インフラの安全性」「個人の安全性」「環境の安全性」という5つのカテゴリーを分析。カテゴリー別および総合で都市をランク付けするものだ。
解説の後には、有識者とデンマークの最大手ICT企業であるKMDのCTO(最高技術責任者)を交え、都市のリーダーがすべての人にとって安全な都市を開発するためのアプローチを、今回の新型コロナウイルスのパンデミックで得られた教訓も踏まえて議論する予定だ。このセッションを通して、都市の安全の観点から、未来を見据えた都市・まちづくりがどのようなものかを知ることができるだろう。
未来のまちづくりを占うという点では、NECが目指す「スーパーシティ」の姿を披露する[PD-07] データがつなぐ異業種連携による未来のまちづくり(9月14日)にも注目したい。スーパーシティとは、2020年5月に成立した「スーパーシティ法」(国家戦略特別区域法の一部を改正する法律)に基づいて指定される、10年先のより良い生活を先行的に実現する「まるごと未来都市」のこと。
政府戦略・方針には、スーパーシティに重点投資し、その成果を起点に2025年度までに100都市でスマートシティを実現する旨が記載されている。NECでは、スーパーシティの国家戦略特別区の指定に応募した全国31自治体のうち、17自治体に事業者として参画している。こうした持続可能なスーパーシティ実現へのカギとなるのは、住民への新たな利便性提供や地域課題解決に必須となるデータの利活用だ。本セッションでは、NECとの異業種連携でまちづくりを進めている三井住友海上火災保険と東京電力パワーグリッドからも登壇。データ利活用のユースケースを交えながら、異分野のデータを安全に連携させることで生み出される新たな価値や未来のまちの姿について語り合う。
ビジネスでの衛星画像の活用法や宇宙利用の最新動向を紹介
少し視点を変えたところでは[BS-02] 答えは宇宙からやってくる!衛星画像の活用法(9月13日)と題したセッションを取り上げたい。
2020年12月6日に小惑星探査機「はやぶさ2」が分離したカプセルは無事地球に帰還。このカプセルには小惑星リュウグウで採取したサンプルが目標量より多く収められておりプロジェクトは大成功。このセッションでは、はやぶさ2でも使用されたNECの衛星画像技術を中心に宇宙利用の最新動向を紹介する。
宇宙利用というと「自分の会社には関係ないのではないか」と思われる方も多いかもしれないが、実は応用範囲は幅広い。既に農業やインフラ維持管理などさまざまな領域でNECの宇宙技術が活用されている。中核となっているのが「AI」と、「SAR(サー:合成開口レーダー)」と呼ばれる技術だ。これは、仮想的に巨大な開口のレーダーをつくり出す技術。衛星に搭載されているレーダー単体の開口は小さいが、衛星が移動する軌道上の複数地点からの計測情報を統合することによって、あたかも1つの大きなレーダーのように仮想的に合成するのだ。本セッションでは、宇宙利用のスペシャリストの2人が宇宙技術をわかりやすく解説した上で、実例を交えながら、こうした技術をどう実ビジネスに活かせるのか、その最前線が解説される予定だ。
このほかにも、東京オリンピック・パラリンピック大会においてICTを活用した大会運営方法を紹介する[PD-05] 東京2020オリンピック・パラリンピックの運営とは(9月14日)、近未来の行政サービスのあり方を考察する[BS-04] 行政DXの考察~デジタルが導くwell-being~(9月14日)、モビリティ・インフラの観点から動向や事例を紹介し、これからの移動と暮らしを考える[PD-09] 進化を続ける交通~移動と暮らしの未来を覗く~(9月14日)、NECの新しい取り組み[BS-05] NECが共に創るヘルスケア・ライフサイエンスの未来(9月15日)――など、多種多様なセッションを用意している。
数々の社会課題の解決やまちづくり、それに伴うビジネスやサービスについて、新しいヒントを得られる機会となるはずだ。