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SECURITY SHOW 2018レポート

フィジカルとサイバー、2つの視点による最先端技術で、
より安全・安心な社会に。

 NECグループは、2018年3月6日(火)~9日(金)の4日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された国内最大級のセキュリティ・安全管理総合展「SECURITY SHOW 2018」に出展しました。期間中は、多くの皆さまにNECブースへ来場いただき、ありがとうございました。厚くお礼申し上げます。

 NECグループブースでは、人々が安全・安心に集える都市空間を実現するために、AIを活用したフィジカルセキュリティとサイバーセキュリティ、2つの視点による最先端の技術やソリューションを、展示やデモ、オープンセミナーで紹介しました。一部ですが、イベントの様子をレポートします。

世界No.1(※)の顔認証技術を、手軽なハードウェアに凝縮

 今回フィジカルセキュリティの展示で注目を集めたのが、新登場のウォークスルー顔認証「NeoFace Access Control」です。

 世界最高レベルの顔認証エンジンをはじめ、顔データベース、カメラやLCD、カードリーダーなど、顔認証に必要なソフトウェア・ハードウェアをパッケージ化した本製品は、あらかじめデータベースに登録した顔写真と、内蔵カメラが撮影した動画から顔を検出し、瞬時に本人確認を行うことができます。カメラの前で立ち止まることなく、歩きながら本人確認ができるため、「顔認証を導入してスムーズに入退したい」「顔認証でセキュリティレベルを向上させたい」「顔認証を手軽に導入したい」というお客さまにおすすめです。

 また、多様なインターフェースの搭載により、既存のセキュリティゲートや入退管理システムに本製品をアドオンで導入するだけで、顔認証によるセキュリティゲートの解錠や入退出記録の連携ができます。さらに顔認証とセキュリティカードの二要素認証により、セキュリティレベルの向上を実現します。
「ソリューション開発プログラム」の活用により、パートナー様の多様な製品との連携を拡げ、幅広いお客様のニーズに対応することも可能です。

 本体のデータベースに5,000人までの顔情報の登録ができるため、スタンドアローンの顔認証製品として、1台で運用することもでき、さらに、大規模な施設やビルにおける複数台利用には、顔管理サーバソフトウェア(Neoface Access Control Manager)の活用で、顔情報の一括登録・管理も可能です。顔情報の登録後は電源を入れるだけで使用でき、停電時でも非常用電源さえあれば運用し続けることができます。

 高速・高精度な顔認証ができるウォークスルー顔認証「NeoFace Access Control」は、企業や行政機関をはじめ、工場、学校、イベント会場、会員制施設、スタジアム、会議室、工事現場など、多種多様な入退シーンで活躍します。

 例えば、データセンターや研究開発施設など利用者を限定するエリアに対して、顔認証と社員証などのIDカードと組み合わせる二要素認証を活用することで、より安全・安心な空間を提供しつつ、効率的な入退を可能とします。また、顔認証は非接触で生体認証が行えるため、食品加工工場や医療施設など衛生施設にも適しています。

 さらに、防塵・防滴・気温45度条件下での利用ができる耐環境性(IP54)と、スタンドアローンでの利用を活かし、イベント会場やスタジアムのチケット本人確認や一時的に作業を行う工事現場など、半屋外のような環境でも利用することが可能です。

専用装置が不要、離れた場所から普通のカメラ映像で視線方向を検知

 世界No.1の顔認証技術は、30年にわたる研究開発を行っており、その技術をAIを活用して応用し、人の視線がどこを向いているかを瞬時に推定できるようにしたのが、NEC独自の遠隔視線推定技術です。

 専用装置を必要とせず、Webカメラや防犯カメラ、スマートフォンなどの映像から目の周囲の特徴点を正確に特定し、上下左右の角度が誤差5度以内の高精度な視線方向を検知します。そして、10m離れた場所からでも人々が注目している方向を検知でき、低解像度や明るさが変化する映像にも対応。また、1人あたり1ミリ/秒以下のスピードで検知できるため、映像に映った複数人の視線を同時にすばやく測定可能です。

 例えば同技術を防犯カメラと組み合わせれば、街中での挙動不審者の早期発見や、店舗における万引き防止、住宅のホームセキュリティなど、街の安全・安心の確保に貢献します。
また、たくさんの広告や商品が提示されている中で、お客さまの視線がどこに集まっているか、あるいは展示会や美術館などでどのような製品や作品が注目されているかというようなマーケテイング調査にも有効です。

 本技術は、既存の防犯カメラや簡単なWebカメラ、IPカメラなどを使ってすぐに使えるので、専用装置を導入するのが難しい小規模店舗などでも手軽に導入いただけます。

 この他、スマートフォンやATMなどの端末操作や機器のON/OFFの実行、要介護者が目の動きでアラートを発信するなど、視線操作によるUI実現にも活用いただけます。

脆弱性対策やAIを活用したセキュリティ対策など最新のセキュリティサービスを提供

 サイバーセキュリティの展示では、サイバー攻撃で数多く悪用される脆弱性への対策と、サイバー攻撃侵入の兆候をすみやかに検知し、侵入経路や影響範囲の特定を支援するEDR(Endpoint Detection and Response)が注目を集めました。

 標的型攻撃や不正アクセス、ランサムウェアなどのサイバー攻撃は、脆弱性を悪用した攻撃であり、近年多くの被害が出ています。脆弱性対策では、脆弱性情報の収集、脆弱性が含まれる端末の調査・特定、脆弱性の対処に至る運用が重要です。

 NECでは、「NEC Cyber Security Platform (NCSP )」でシステムの脆弱性を管理しており、従来約18万台のPC・サーバに2~3週間を要していた脆弱性調査が、わずか1時間に短縮できました。本NCSPをクラウドサービス「ActSecure セキュリティリスク管理サービス」として提供し、お客さまの脆弱性の情報収集~見える化~対処法までを的確にサポートします。

システムに潜む脆弱性をいち早く見える化し、サイバー攻撃から組織を守るActSecure セキュリティリスク管理サービス

 また、ゼロデイ攻撃やファイルレスマルウェアなどは、従来の入口・出口対策などでは検知が難しく、システム停止や情報漏えい被害に遭うリスクが残ります。そこで、NECのAI技術”自己学習型システム異常検知技術”を活用したクラウド型EDR「ActSecure セキュリティ異常検知サービス」を提供しています。

 具体的には、システムの平常状態をAIが学習してモデル化し、平常状態とシステムの現状とを常に比較して“いつもと違う”異常を検知し、侵入経路や影響範囲を可視化します。これにより、未知のサイバー攻撃が、システム内へ侵入した兆候をいちはやく検知し、事故が起きる前の対処を支援します。

 NEC社内で本サービスを検証したところ、“異常”の検知からサイバー攻撃の全体像特定に要した時間は、5日間から1.5時間にまで短縮できました。

ActSecure セキュリティ異常検知サービスの運用イメージ

 今回、ご紹介した展示内容は、フィジカルおよびサイバーのセキュリティに関する技術やサービスのほんの一部にすぎません。NECは、最新技術やノウハウ、ソリューションなどアセットを結集し、より明るい社会や豊かな未来を築くために、今後ともセキュリティ技術に注力し、安全・安心な社会の実現へ向けて貢献してまいります。
セキュリティに関して対策をお考えでしたら、お気軽にお問い合わせください。