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Logistics & Mobility for Future Industry プラットフォームで未来の産業を創る
「ロジスティクス ソリューションフェア2019」NECブースレポート

昨今の物流において、労働人口の減少に伴うドライバー不足やそれに伴う物流コスト上昇が社会課題となり、注文に対して配送できないといった「物流が止まる」現象が実際に発生しています。一方で、4割と言われるトラック積載率や過剰在庫の保有など、拠点・在庫・人・トラックといった「物流リソースのロス」が問題になっています。このギャップを解消し、産業を支える物流網を強化していくため、何に取り組むべきでしょうか?

NECグループは2019年8月27日(火)、28日(水)に東京ビッグサイトで開催されるロジスティクスソリューションフェア2019に出展。「Logistics & Mobility for Future Industry プラットフォームで未来の産業を創る」をテーマに、2030年のロジスティクスのあるべき姿をはじめ、最新のモビリティ、AI・IoT・5Gを活用したソリューションをご紹介しました。NECグループは物流から産業の基盤を支え、誰でも公平にモノ・サービスを享受できる社会の実現に貢献します。

今回は多数のソリューションの中から、特に好評をいただいた展示をご紹介します。会場に来られなかった方もイベントの様子が分かりますので、ぜひご覧ください。皆様のビジネスのヒントになれば幸いです。

実世界とサイバーを繋ぎ、新たな価値を NECロジスティクスプラットフォーム

NECは自社のサプライチェーン改革のノウハウを活かした、物流を起点にサプライチェーンの全体最適化を実現する「NECロジスティクスプラットフォーム」をご提案しています。本プラットフォームは、実世界でIoTやセンシングによりモノの流れをデータとして収集、そのデータを仮想空間で見える化・分析し、その結果を実世界にフィードバックします。これを活用することで、最適なリソース配置、最適なルート、最適なサプライチェーンの構築を目指します。

NECブースのステージでは、NECロジスティクスプラットフォームが実現する物流の未来像を、とある製造業からの発注シーンを例に動画を交えてご紹介しました。発注者の要望に最適なサプライヤ・配送手段・配送ルートを瞬時に選択し、いち早く発注者に納品する様子をご覧いただきました。またプレゼンテーションセミナーでは、業界を越えて「サプライチェーンの情報をつなげる」ことの重要性について、NECロジスティクスプラットフォームの目指す姿を交えて講演しました。

初出展!自動運転やドライバーサポートを実現するモビリティソリューション

視線推定技術でよそ見を検知
玉川事業場にあるラジコンカーを東京ビッグサイトから遠隔操作する様子

ドライバー不足の対策の切り札として自動運転・運転支援技術の活用が期待されています。
NECは自動走行モードとドライバー操縦モードの双方を想定したソリューションをご提供します。自動走行モードでは危険予測AIや全方位センシングにより、周囲の状況を認識し、危険を事前に予測し回避。万が一の状況では、遠隔監視をしているオペレーターが遠隔操作を行います。ドライバー操縦モードでは、ドライバーの視線の動きや脈拍などの生体情報からドライバーの体調変化を察知し、適切な指示・監督を行います。
会場では、玉川事業所にあるラジコンカーを遠隔で操作する体験デモなどを行いました。モビリティの進化を体感し、これからの物流のイメージが湧いたというお声を多数いただきました。

人とロボットの協調!物流ロケーションにフィットするロボットによる搬送サービス

2台の協調搬送ロボットが荷物を運ぶ様子

労働人口の減少が特に顕著な物流現場において、自動化・省力化への期待が高まっています。一方、自動化ロボットはロケーションや移動経路などの制約がある場合が多く、人や現場が自動化ロボットの動きに合わせなければいけないケースが多々あり、人の往来が多い物流現場への導入は難しいという声も聞かれます。
NECは独自の無線制御技術と協調制御技術により、煩雑で時々刻々と変わる物流現場での人と自動化ロボットが共存する安全な環境を実現。既存の台車や折りたたみコンテナをそのまま活用でき、カゴ車などの重いものにも対応。また、搬送対象の変更にも柔軟に対応できるため、導入・維持コストを低減します。
会場では、2台のロボットが実際に荷物を運ぶデモンストレーションを行いました。サイズの異なるコンテナとかご車を運び、多様な容器への柔軟に対応できる様子をご覧いただきました。

あなたの手書きサインが識別のカギになる「マイドット認証」

肉眼では確認が難しいインク内部の微細な模様を画像認識し、1つ1つを識別するマイドット技術。手書きで様々なモノに手軽に付与できるため、だれでも、どこでも使うことができます。この技術を活用し、バーコードやRFIDが貼り付けられないモノを識別したり、荷物と発送伝票を紐づけて発送業務の簡素化をしたり、様々な応用が可能です。
会場ではマイドットの識別精度を体感いただくデモを行いました。
また、その場でお客様が書いたサインとマイドット技術を紐付けた「キャンペーン企画」も実施。自分の書いたサインがカギとなりその場で認証される様子を見て、様々なシーンでの活用アイディアをいただきました。

お客様が手書きで書いたサインをマイドット技術で認証する様子

次世代ネットワーク「5G」が物流を変革する

今注目の次世代ネットワーク「5G」。実用化されると、多くの情報を高速・リアルタイムにやり取りできるようになります。物流領域においては、高速道路での隊列走行や拠点内での車両の自動運転、倉庫における無人搬送機や無人フォークリストの制御など、様々な活用が模索されています。NECは2018年12月に、多種多様な企業と新たなビジネスモデルを共に作り上げる場として、「5G Co-Creation Working」を立ち上げたり、5Gを使って建設機械を遠隔制御し施工する実証実験など多数の取り組みを進めています。
会場ではこれらの先進的な事例をご紹介しました。5Gで何ができるのか情報収集しているお客様にお立ち寄りいただき、物流領域での5G活用のイメージが湧いたというお声をいただきました。