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AIがスーパーマーケットの業務を自動化する!
──需要予測とマーケティングにおけるAI活用の実証実験

2017年06月08日

AIが人間を上回るパフォーマンスを見せた

 実験の結果は、JSAとして非常に満足のいくものだったと江口氏は話す。

 「まず、客数のずれはわずか7%でした。これは非常に高精度の結果と言っていいと思います。一方、ヨーグルトを対象にした商品販売数予測は、20%から30%の誤差が発生しました。これまでの人手による実績と比べて決して大きなずれではないと私たちは考えていますが、今後、入力するデータの質を上げていくことによって、精度を向上させていくことができると見ています。何より私たちが重視しているのが、AIに予測をさせると、人手で行うよりも在庫数が減るという結果が出たことです。在庫が減れば、食品の鮮度が保てるし、廃棄などのロスも少なくなります。AIが人間を上回るパフォーマンスを見せた。そこにこの実験の大きな意義があると考えています」

 もう一つ、今後、大手スーパーマーケットで実施されることになっているのが、「NEC Marketing Segmentation」というソリューションを使った実験だ。安田は話す。

 「商品固有の特性である“商品DNA”と顧客の属性や過去の購買行動履歴を関連付けて、きめ細かなマーケティングを実現するのがこのソリューションです。商品の個性と顧客の個性をマッチングさせることによって、その店舗の独自性を生みだすことができます」

「NEC Marketing Segmentation」を活用したDNA定義方法
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 商品とそれを必要としている人を紐づけ、的確なリコメンドができれば、購買率が高まり、店と顧客との絆も強まることになる。それが、現在のスーパーマーケットの大きな課題である「独自化」につながるというわけだ。

 「まずは実証実験で成果を出して、このソリューションが現場の課題解決のためのツールとなりうることを会員企業に周知していきたいと考えています」(江口氏)

エリアごとの店舗品揃えに活用
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技術と現場の実業務をどうマッチングさせるか

 これらの実証実験の結果を受けて、技術と現場の実業務をどうマッチングさせ、実用的なモデルを作っていくか。それが、今後のJSAとNECの挑戦となる。

 「AIに可能性があるか否かという議論をする段階は終わっている。そう私たちは考えています。スーパーマーケットの課題解決のためにAIを活用することはすでに前提です。現在は、そのよりよい活用の仕方はどうあるべきかを考えるフェーズに入っています」

 そう江口氏は言う。スーパーマーケットをはじめとする小売りの現場では、今後、商品の自動精算の仕組みによってレジ担当の業務を可能な限り少なくする「レジレス」の動きも進んでいくと見られている。そこでもまたAIなどのICTが力を発揮することになりそうだ。

 「NECとは一種の運命共同体であると私たちは考えています。技術面の幅広い提案をしていただき、それを私たちが現場に広め、実用化をともに進めていく。そのような強力なパートナーシップによって課題を解決して、スーパーマーケットをより魅力的な場所にしていくことが私たちの目標です」(川野会長)

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