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2015年07月31日

日本企業必見!興隆アジアの新ビジネス事情

ベトナム進出の前に知っておきたい「ビジネス習慣10選」

「仕事・生活のインフラ」編

7.サメが回線を食いちぎってインターネットが遅延

 「1ヶ月に1度くらいの頻度で、インターネット回線が異常に遅くなることがあります。原因は”海底ケーブルの切断”、しかも”サメが食いちぎって”などという、本当かどうか検証のしようがない理由です。現地の人は基本的にはそれを”仕方ないよね”といった雰囲気で、私もそれに慣れてしまっています」(矢積さん)「モバイルインターネット端末を常に準備しておくのが得策でしょう」(十河さん)

8.バイクの運転手の目を見て道を横断

 「都市部から郊外に行くための主な交通手段は、バイクとクルマです。ベトナムはバイクが多いことでよく知られていますが、道を横断したいときなどにバイクの列が途切れないことがよくあります。そのようなときは、バイクが走って来ていてもずんずんと渡ってしまいましょう。轢かれないためには、バイクの運転手の”目を見る”ことが大事です。そうすると、自然に自分を避けてバイクが通ってくれます」(矢積さん)

ホーチミンの街はバイクが溢れかえっている(出典:Flickr)

「会社設立・ビザ取得など手続き」編

9.適切なパートナー企業の選定が肝心

 「会社設立のサポートをお願いするパートナー会社によって、設立申請の開始から会社設立までにかかる時間がばらばらです。マイクロアドは広告会社で、"外資の広告会社はベトナムでの法人設立に基本的に1年以上かかる"と言われていましたが、実際には半年で設立することができました。サプライヤーと取引する場合は、現地、外資問わず、入念に情報収集をして、適切なパートナー企業を選ぶ必要があります」(十河さん)

10.グレーなお金の存在

 「投資証明書の取得や日本人のワークパーミット取得など、外資企業ならではの会社設立に必要な手続きがあります。その手続きが少し滞ったときには、”数百ドルあればその時間を短縮できる”というような話をよく聞きます。そのお金に対しては、会社の経費として計上するのに必要な請求書が発行されないため、特に上場企業などは避ける手段だと思いますが、そうして対処している企業も中にはあります」(矢積さん)

 筆者は5年ほど前にもホーチミンを訪れたことがありますが、そのときのイメージは今回の取材出張で覆されました。当時より開発がどんどん進み、日系企業も多数進出を果たしています。日本人向けの宿泊先やサービスも整備されており、日本人としての過ごしやすさでは東南アジア随一となっているかもしれません。

 日本人にとって働きやすくなったとはいえ海外。ベトナムには、もちろん日本人にとって理解しがたい習慣もあり、頭を抱えてしまうこともしばしば。この記事では、現地で活躍されている方々からその経験談をお聞きし、どう対処をしているかまでご紹介させていただきました。この情報が、今現地で悪戦苦闘されている、或いはこれから進出を予定されている個人、企業にとって有意義な情報となることを願っています。

(編集協力:岡徳之)

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