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確定申告やコンビニ交付だけじゃない!
急速に広がるマイナンバーカードの最新活用例とは?

2017年09月28日

コストメリットと利便性向上を両立できる

 企業でも社員証としての活用が既に始まっている。NECはマイナンバーカードを自社業務で利用可能とする総務省の認定を受けており、顧客システムの開発を行うプロジェクトルームの入退管理について、厳格な本人確認を求められているケースではマイナンバーカードを利用している。

 このような開発用のプロジェクトルームでは社員以外にも外部の協力会社などから多数のエンジニアが常駐するケースが一般的だ。従来ならそうした入退管理には身分証等での本人確認の上で社員証以外の新たなICカードを発行する必要があった。だがマイナンバーカードを特定エリアへの入退管理に使えば、その負担とカード発行時の本人確認の手間は大幅に減少する。NECはこのように自らの経験やノウハウを蓄積して、顧客への新たな運用提案を積極的に行っている。

 「マイナンバーカードを職員証や社員証として使えば、入退管理やPCログインなどのほか、将来的にはオフィスの自動販売機や食堂・売店などでのキャッシュレス決済などにも利用できるようになり、組織全体のセキュリティ強化に加え、職員や従業員の利便性向上にもつなげることができます」(小松)

 また、地方公共団体での先進的な活用例としては、千葉市の図書館利用カードへの適用事例が挙げられる。これまで地方公共団体が図書の貸出にマイナンバーカードを利用できるようにするには、カード交付時に住民が設定した暗証番号の入力や外部ネットワークとの接続などが必要な方式が一般的だった。しかしNECが提案した方式を採用することで、千葉市図書館では2017年6月以降、貸出の際に利用者がICカードリーダーにマイナンバーカードをかざすだけで図書が借りられるようになった。

 「このシステムでは券面やICチップ内のマイナンバーや氏名・住所などの個人情報は一切利用しません。さらに図書館職員がマイナンバーカードに触れない運用のため、職員に加えて住民の方々からも"安心して使える"といったご評価をいただいています」と小松は説明する。

 さらに発展的な活用事例も出ている。マイナンバーカードに記録されている顔画像データを使った本人確認である。これは2017年6月に開催されたイベント「秩父宮みなとラグビーまつり2017」でNECが検証を行ったものだ。

 「皆さん意外とご存じないのですが、マイナンバーカードのICチップには券面と同じ本人の顔画像データが記録されています。今回NECでは、イベントのボランティア要員の中でマイナンバーカードの使用を了承する方々に対して、事前登録時にICチップ内の顔画像データを抽出し登録。イベント当日はこの顔画像データと、受付に設置されたカメラで撮影した顔画像を照合することで文字通り"顔パス"でスピーディに受付できることを実証しました。当日イベント会場にマイナンバーカードを持参いただく必要はなく手ぶらで来ていただければOK。12桁のマイナンバーも一切使用しない上、紛失・盗難も心配もありません。この仕組みをボランティア管理や電子チケットでの入場管理などに利用することで、さまざまな大規模イベントの安全で円滑な運営、地域のにぎわい創出にも貢献できると考えています」(小松)

 このようにNECでは、マイナンバーカードの利活用に関して既に幅広いユースケースを持っている。導入した顧客から高く評価される理由の1つは、官民それぞれの要件に合わせたシステム構築・運用実績、実証実験も含めた先行的な技術とノウハウを蓄積しているからだ。総務省が主催する「公的個人認証サービスなどを活用したICT利活用ワーキンググループ」やサブワーキングにも設立当初から参画しており、常に先を見据えた提案ができること、さらにマイナンバーカードを利用するためのシステム構築からクラウドサービス、非接触型ICカードリーダライタなどのデバイス提供までトータルにサポートできるのもNECならではの大きな強みといえるだろう。

マイナンバーカードの顔画像データ活用例

API連携で官民連携の利用シーンが大幅に拡大

 マイナンバーカードの可能性はさらに広がり始めている。マイナポータル本格稼働後のAPI連携サービスの開始により、今後、官民データ連携の利用シーンが大幅に拡大する可能性があるからだ。

 「例えば住宅ローンでは、これまでなら所得証明等の紙の書類を取り寄せての手続きが必要でした。これが今後はマイナポータルを介して、すべてネット上でワンストップに行えるようになります。情報取得が必要なシーンでAPI連携を実施すると、マイナンバーカードを利用した本人同意の上で、官公庁や地方公共団体が管理する個人データをセキュアに企業に送ることができるからです。今まで連携不可能であった官と民が電子データで「つながる」ことにより新たなビジネス創出の契機となるデジタルトランスフォーメーションにつながっていくかもしれません」(小松)

 こうしたマイナンバーカードのさまざまなメリットを社会に浸透させ、官民連携によるビジネスの活性化やデジタル化を支援するため、これからもNECはマイナンバーカードを活用した各種ソリューションの拡充と実証を積極的に進めていく考えだ。

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