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2017年09月28日

創設15周年を迎えた「NEC社会起業塾」
社会の課題解決に挑む起業家たちを支援する

 「社会を変えたい!」──この思いの下、さまざまなイノベーションを仕掛け、社会にインパクトを生み出す事業を立ち上げるのが、社会起業家だ。彼・彼女らは、周囲の共感者とのネットワークや先進ICTをフル活用することで、社会の課題解決に日々挑戦している。一方NECは、そうした社会起業家を支援するため、NPO法人ETIC.(エティック)との連携の下で「NEC社会起業塾」を運営。2017年に15周年を迎えたこの取り組みでは、これまで50以上の社会起業家を輩出してきた。ここでは、講師やOB・OGを含む塾生、そしてNEC社員が集った記念イベントの模様を、ダイジェストで紹介する。

15周年を迎え、さらに「課題起点」の事業を追求する

 イベント冒頭では、プログラムパートナーの代表として長年、塾生たちを育ててきたNPO法人ETIC.の宮城 治男氏が登壇し、NEC社会起業塾の歩みを振り返った。「塾を立ち上げた2002年には、『社会起業』という言葉すらまだ一般的ではありませんでした。暗中模索の中で始めた取り組みでしたが、現在は多くの卒塾生たちが、日本や世界をより良くするためになくてはならない存在として、それぞれの分野で活躍しています。素晴らしい志と実力を持った塾生や多くの関係者に支えられ、長い間継続してこられたことに、まずはお礼を述べたいと思います」。

NPO法人ETIC.
代表理事
宮城 治男氏
「NEC社会起業塾」
ETIC.が主催、NECがオフィシャルパートナーとして2002年に協働で始めた、社会的課題に取り組む若手社会起業家を支援するプログラム。2016年度までに計58団体が卒塾し、卒塾生の中には、さまざまなメディアで紹介されたり、賞を受賞した例も数多い。

 挨拶に続いて行われたのが、基調パネルトークだ。ここではETIC.、NECのほか、これまでさまざまな側面から塾の運営を支えてきた人々がパネリストとして参加。NEC社会起業塾の存在意義や、これから果たしていくべき役割について意見を交わした。

基調パネルトークの模様
左からETIC.山内 幸治氏、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]川北 秀人氏、株式会社国際社会経済研究所(IISE)鈴木 均氏、NEC ビジネスイノベーション企画本部 中島 大輔、モデレーターを務めたNEC サステナビリティ推進室 森実 尚子

 そこで触れられたのが、次々生まれ来る新しい社会課題に、社会起業家はどう向き合っていくべきかということである。これについて、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]の川北 秀人氏(NEC社会起業塾元シニアメンター)は次のように語る。

 「85歳以上の人口が急増し、生産人口と世帯人数が減少する日本では、社会の持続可能性をどう高めるかが大きな課題になっています。この課題に対し、社会起業家はどうアプローチすべきか。その答えが、『仕組みをつくる』ことだと私は考えています」

 具体的には、自らソリューションを提供するだけではなく、悩みを抱える人自身が、解決の担い手になれるような枠組みを考えるということだ。例えば、兼業・“複業”の両立をより簡単にするような仕組みが考案できれば、多くのシングルマザー/シングルファーザーの働き方や収入に関する悩みを解決することができるだろう。

 こうしたアプローチでは、目の前の課題だけでなく、将来起こり得るトラブルも予測し、予防することが欠かせない。「社会起業家は、他社とのアライアンスも含め、より広い視野を持つことが、これまで以上に重要な時代になりつつあります」と川北氏は強調する。

 また、世の中に新しい仕組みをつくり出す上でICTは大きな武器となる。NECは、社会起業家を支援する多彩なソリューションも積極的に開発・提供していくという。

 「真に効果的なソリューションの開発・提供に当たっては、社会課題を解決する上で大事な考え方などを、我々自身がしっかり把握する必要があります。そこで当社は、技術や製品をお客様にご提供する存在から、社会に新たな価値を生み出す存在へとビジネスモデルの転換を目指しています」とNEC ビジネスイノベーション企画本部の中島大輔は話す。

 ソリューションベンダーから、社会価値創造型企業へ――。この転換を成功させるには、社員一人ひとりが課題起点のビジネスを理解し、同じ方向を向いて顧客に相対することが欠かせない。「社会起業塾の活動や、卒塾生の皆さんのさまざまなエピソードを見聞きすることが、当社の社員が社会課題について考えるきっかけになれば、こんな素晴らしいことはありません」と中島は述べ、ディスカッションを締めくくった。

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