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2021年03月09日

行政と産業のDXに欠かせない「デジタル金融」と社会実装

2021年3月9日付 日本経済新聞朝刊広告企画より転載 ※一部写真追加

 コロナ禍において、日本におけるデジタル化の遅れが浮き彫りになった。行政や企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上で、デジタル金融との連携の視点が欠かせない。NECはデジタル金融分野への取り組みを強化するとともに、行政と産業のDXの進化をサポートしている。5G、Beyond 5Gの時代に向け、デジタル社会づくりに向けて着実な準備と実践を進めるNECの森田 隆之 副社長がDXの「現在」と「未来」について語った。

技術と社会実装の両面での取り組みが重要

――日本におけるデジタル化の現状を、どのように見ていますか。

森田 隆之(以下、森田):
 コロナ禍を受けて、日本の行政や企業におけるデジタル化の遅れが顕在化しました。近年、様々な組織がDXに取り組んできましたが、金融と連携する形でのDXはこれからというのが現状。多くの社会活動やビジネス活動の背後には、お金の流れがあります。行政と産業のDXには、どうデジタル金融を埋め込んでいくか、という視点が欠かせません。物理的制約を超えて人やお金の流れをつくり出す地方創生や、グリーン社会の実現に向けて新たな投資が求められる社会課題領域でも、デジタル金融は大きな役割を担っています。

NEC
代表取締役 執行役員副社長 兼 CFO
森田 隆之(もりた たかゆき)

――デジタル金融分野での、NECの戦略をうかがいます。

森田:
 デジタルを活用して金融業務の変革を目指すお客様への支援はもちろん、多様なプレーヤーが行政や企業とつながり、新たなサービスを創出するためのデジタルファイナンス機能の社会実装を推進します。また、グローバル市場におけるソフトウエア事業にも注力しています。こうした事業展開を進める上で強みとなるのが、NECが培ってきた通信やセキュリティー、生体認証、AI、ブロックチェーンなどのコア技術群、そして欧州をはじめ海外でのM&Aで獲得したノウハウ、つまりテクノロジーを活用したビジネスプラクティスや社会実装の経験値です。

――海外でのM&Aを通じて得た社会実装の経験値とは、どのようなものですか。

森田:
 デジタルテクノロジーを活用しよりよい未来をつくるには、技術だけでなく社会実装のイノベーションも重要です。技術革新に加え、多様なプレーヤーがビジョンを共有した上で、データやAI、ブロックチェーン等を活用する際のガバナンスの在り方、新たに生じるリスクへの対処方法などの変革を進めなければなりません。そのためには、産官学が従来の役割を超えて連携する必要もあります。

5G、Beyond 5Gの時代に備えて

――デジタル金融の進展を考える上で、基礎的な技術インフラとなるネットワークの進化についてお聞かせください。

森田:
 ネットワークの進化は金融だけでなく、あらゆる産業に大きな影響をもたらします。5G及びBeyond 5Gの時代には、従来とは桁違いの大量データが飛び交います。大容量・高速処理を支えるICT機器は不可欠。CO2削減などの社会的要請もあり、大幅な低消費電力化も求められます。こうした要件を満たしつつ、運用性の高い次世代ICT機器の開発に向け、半導体を含めて見直す必要があるでしょう。私たちはハードウエアとソフトウエアの技術を結集し、研究開発を進めています。

――5GとBeyond 5Gにおける、NECの取り組みについてご説明ください。

森田:
 楽天モバイルは世界に先駆けて完全仮想化、オールクラウドネイティブなモバイルネットワークを構築、極めて高効率の通信を実現しました。NECは基地局やコアネットワークをはじめ重要なインフラを提供し、このイノベーションを支えています。同社はソフトウエアベースの通信システムの海外キャリアへの提供も視野に入れており、NECは協力して海外展開を検討しています。中長期視点ではNTTとのパートナーシップも重要です。NTTとの間で光通信及び無線技術のブレイクスルーを目指す共同研究開発が進行中。低消費電力かつ世界最高水準の性能を持つ小型光集積回路(DSP)と、それを組み込んだICT機器の開発はその一例です。両社の持つ先端技術を組み合わせて、デジタル社会の未来に必要な技術的ブレイクスルーの実現、そしてグローバルなインフラ市場への展開を目指します。

――データ量が一層増大する時代に向け、NECはどのような技術を強化していますか。

森田:
 ネットワークとAIなどの強みを生かして、「無線/光通信」、「運用自動化/最適化」、「分散データ処理基盤」、「セキュリティー」を重点技術領域として研究開発を推進しています。NECはネットワークとIT、データサービスなどの幅広い領域で世界トップクラスの技術をバランスよく有する数少ない企業の一つです。情報通信技術という従来の枠にとどまらず、ヒト・コト・モノがつながる時代の新しい価値創造に向け、NECグループとしての統合的なアプローチを強化しています。

技術力から顧客価値、社会価値を導く

――データの重要性が高まる一方で、セキュリティーのリスクを懸念する声もあります。

森田:
 データ量の増大とともに、画像や音声を含めたデータの多様化も進んでいます。一方では、通信ネットワークにおけるオープンアーキテクチャの普及により、従来の専用機器からマルチベンダーによるフレキシブルな機器構成へのシフトが進んでいます。こうした中で、ネットワークを構成するすべての機器を対象に、エンド・ツー・エンドでの信頼性確保が求められています。そんな取り組みの一例が、2021年1月に発表したアラクサラネットワークス、シスコシステムズとの戦略的協業です。通信や鉄道、行政など重要な社会インフラのセキュリティー強化を念頭に、信頼性の高いネットワークシステム基盤の提供を目指しています。さらには、通信の究極の暗号といわれている量子暗号にも取り組んでいます。今後、データの処理は急速に増大し分散化します。それを見越した通信レイヤー技術の革新と実装に向けた活動に一層注力する方針です。

――セキュリティー対策は今後、どのように進化するのでしょうか。

森田:
 データ処理対応する通信レイヤーのセキュリティーを確保した上で、データ活用の民主化を実現していくことが重要だと思います。そこで、データが分散した状態で機械学習処理を行う連合学習、暗号化されたデータのままで計算する秘密計算といった技術が注目されています。プライバシーを保護しつつデータの産業横断活用や公的活用を可能とするため、NECは研究開発を進めています。

――行政と産業のDXにむけて、NECへの期待は大きいと思います。

森田:
 コア技術をはじめ、研究開発力やエンジニアリング力を、よりよいデジタル社会の構築に生かしていきたい。そのためにも、技術力から顧客価値、社会価値を導く力を一層高めていきたいと考えています。

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