2017年02月02日
未来企業共創プログラム 開催レポート
「四方よし」の経営モデル
四方よしの経営モデルとは?
パネルディスカッションでは、モデレーターの新井氏より、パネラーに「四方よしの“未来よし”とは何か」という問いかけがあり、伊藤園笹谷氏からは「自分・相手・世間の全てに未来があるので、三方よしを支える基盤として未来を位置づける。これで新しいベースができて新しい三方よしができる。肉厚の三方よし」という見解、エフピコ 且田氏からは「弱者が安心して暮らせる社会」との見解、NEC 山田氏からは「環境、資源、治安、人権などのさまざまな課題をホラーストーリーとして語るのではなく、NECは“a brighter world”、つまり、明るい未来・賢い未来を語りたい。安全・安心・効率・公平な価値で溢れた社会を実現したい。アルゼンチンのティグレ市に24時間カメラで犯罪性のある要素を映像から抽出するというシステムを設置した結果、1年後には車の盗難が40%減少、2年後には80%減少しました。システム導入というアウトプットだけでなく、安心して暮らせる世界を広げたというアウトカムやインパクトを意識して未来をつくっていきたい。」という事例を含めた見解が示されました。

ダイアログで理解を深める
パネルディスカッションに参加者同士によるダイアログでは「自社の未来にとって“四方よしの経営”はどんな変化を生みますか?」「その変化を生み出すために必要なことは何ですか?」という2つの問いをテーブルごとに話し合い、以下のような気づきの紹介がありました。


「三方よし、四方よしとはいうけれど、民間企業としてはやはり利益への実感がないとキレイ事になってしまうと感じました。そこはやはり指標化がないと、長続きしないなという話題で話し合っていました」
「このテーブルでは『情熱』『粘り強さ』がキーワードになりました。また、思いと行動への評価について、見えない変化をどう整理し、評価していくかが、継続的に取り組むうえでのポイントなんじゃないかと話し合いました」
「地球レベルの環境悪化の中で、企業も成長していかなければいけないし、同時に人も幸せにならなければいけない。そのためにはいろいろなバランスを取らないといけないと感じました。キーワードになったのは、変化起こすには「まずやってみること」なんじゃないかと。組織でも個人でも、まずやらなければ何も起きない。一歩踏み出すことが大切だろうという結論になりました」

第1回未来企業共創プログラムでは「四方よしの経営モデル」をテーマに、今後求められる経営マインドの理解深耕をしましたが、次回、第2回では「破壊的イノベーションはどのように起こるのか?」をテーマにイノベーションについて考えます。次回のレポートも楽しみにしていてください。