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最先端のセキュリティと省電力技術を駆使した「NEC神戸データセンター」を徹底解剖

2016年10月03日

省電力のためにNECの独自技術「相変化冷却ユニット」を適用

 NEC神戸データセンターの第2の特徴は「効率」である。大きな電力を必要とするデータセンターでは、環境面においても、サービス提供価格の面においても、効率化による「省電力」が大きなポイントとなる。NEC神戸データセンターでは、電力消費を削減 する様々な仕組みが採用されている。

 クラウドルームでは、お客様の機器を預かるハウジングルームと異なり、クラウドに適した高集積の機器を利用する。そのため、ハウジングルームと比べて部屋全体の発熱量が増えるため、特別な仕掛けが必要になる。

 1つ目のポイントは、NEC独自の技術「相変化冷却ユニット」の採用である。「相変化冷却ユニット」は、液体が気化する際に熱を奪い、気化した液体の浮力で熱を運び出す原理で冷却する技術であり、電力を使わずにすむのが特長だ。

 ユニットの中には、IT機器からの排熱温度ですぐに気化する特殊な冷媒が入っている。
 具体的には、IT機器排熱で温められた空気が受熱部に触れることによって液冷媒が気化し熱を奪う。気化した冷媒は自然に上昇し、データセンターの外に設置されている放熱部(室外機)で冷たい外気により冷却され液体に戻り、自分の重さで自然に受熱部に戻ってくる。

「相変化冷却ユニット」のしくみ

 この相変化冷却ユニットのサーバラックへの適用は、NEC神奈川データセンターで実用化されている。
 NEC神戸データセンターでは、相変化冷却ユニットをクラウドルームの壁面全体に配置し、さらに外気で直接冷却できるようにすることで、クラウドルーム全体の空調効率化を図っている。

相変化冷却ユニットでクラウドルーム全体を冷却

 このように相変化冷却ユニットにより、冷却のために使用する電力を従来比40%削減することができるという。

自然エネルギーの活用など総合的な取り組みで、省電力をさらに追求

 2つ目のポイントは自然エネルギーの活用である。先の図にあるように、相変化冷却ユニットの冷媒の冷却には、冬期~中間期の寒冷な外気によるフリークーリングを使用している。さらにデータセンター全体の空調にもフリークーリングを使用している。

 また、太陽光発電や、電気室においては地下冷気も活用することにより、電気室の空調消費電力を従来比50%削減している。

自然エネルギーの活用で、電気室の空調消費電力を従来比50%削減

 その他、 同データセンターでは「バスダクト(電力幹線システム)」を使用している。送電効率の高い銅板を使い、各フロアに電力を供給する仕組みで送電ロスを減らしている。また、サーバルームの壁は白を基調として、使用する電灯の数を減らすことも行われている。

 これら先進技術や、きめ細かい工夫により、NEC神戸データセンターはPUE=1.18(設計値)(※※※)を実現しており、西日本トップクラスの効率的なデータセンターとなっている。

※※※PUE(Power Usage Effectiveness):データセンター全体の消費電力÷IT機器による消費電力で算出されるデータセンターの電力効率を示す指標。1.0に近いほど効率が高い。最近のデータセンターは1.2~1.5。

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