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「先んずればビジネスを制す」マイナンバーカードで生まれるビジネスチャンスとは

2016年11月25日

官民に幅広いメリットをもたらすマイナンバーカード

山口:
  マイナンバーカードが3000万枚、6000万枚という規模で普及したら、私たちの暮らしはどのように変化し、また企業にはどのようなビジネスチャンスが生まれるのでしょうか。考えられる利用シーンを、いくつかご紹介いただけますか。

向井氏:
  マイナンバーカードの普及によって、行政サービスを非常に便利に受けられるようになります。マイナンバーカードを活用した住民票の写しや印鑑登録証明書などのコンビニ交付は既に始まっていますし、またカードそのものを従来の印鑑登録証や図書館カードに代わる多目的カードとして利用できます。

 また、マイナンバーカードの公的個人認証機能を活用し、官民で連携した仕組みを作ることで、将来的には引っ越しや死亡等のライフイベントに係るワンストップサービスの実現をめざしています。

 このワンストップサービスについて、まずは国民にとって便利なサービスの1つである「子育てワンストップサービス」を実現します。これは子育て世代の負担を減らし、子育てしやすい環境整備を目的とするもので、例えば保育所などの入所申請や児童手当などの申請手続きを自治体に出向かなくてもマイナポータル上から簡単に行えるようにします。

 予防接種や乳幼児検診などの案内も、お子様の月齢や年齢に応じ、適切な時期にプッシュ型通知として自治体からマイナポータルに届けられ、マイナポータルへの新着通知を自分で指定した電子メールアドレスやSNSのアカウント宛に通知することができます。要するに必要な情報が、必要な人に届けられるわけです。

 なお、その通知が確実に開封されたかどうかの確認を自治体側からも行えるため、通知を見ていない方に再度通知することもできます。

 これにより、「自分の世帯構成や年収では、申請できないと思っていた」あるいは「そもそもそういったサービス自体を知らなかった」という事態を減らせるはずです。その他、子育てに関するサービスをマイナポータルから一元的に分かりやすく提供する、窓口での相談についてもオンラインで事前に日程調整や面談内容の予約ができるようにするなど、さまざまな工夫をしたいと考えています。

山口:
  マイナンバーカードの普及で、行政サービスも随分と様変わりしそうですね。

向井氏:
  皆さんが想像する以上に、行政関係だけでなく民間サービスも便利になると思います。一番の特長は、インターネット上で本人確認を確実かつ安全に行えるということです。ネットバンキング、ネット証券など金融機関での口座開設、オンラインショッピングなどに柔軟に活用できます。

 ATMでマイナンバーカードを利用すればキャッシュカードの代わりになる可能性もありますから、新たにネットバンキングを始める方々はキャッシュカードを作らなくてもいい時代になるかもしれません。

山口:
  厳格な本人確認という意味で利用が進みそうなのは、社員証や職員証などの身分証明としての利用方法かもしれませんね。

向井氏:
  確かにそうですね。社員証や職員証として使う際は、オフィスの自動販売機や食堂・売店などでのキャッシュレス決済、パソコンのログインなどにも利用できますから、官公庁や民間企業全体のセキュリティ強化、利用者の利便性向上にもつながるでしょう。

 そのほかユニークな用途として考えられるのは、コンサート入場の際の本人確認です。人気アーティストのコンサートなどでは不正なチケット転売が横行し社会問題になっています。ここで、チケット購入時にマイナンバーカードで個人認証と決済を行い、カード自体を入場チケット代わりに使えばこうした課題が解決できます。

 将来的には公的個人認証の仕組みをスマートフォンのSIMカードに搭載することも考えていますので、パソコンやカードリーダーなしにモバイルでも利便性の高いサービスが使えるようになります。2020年には、この仕組みの活用が十分期待できるのではないでしょうか。

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